真衣☆WAY


【真衣的寓話】



携帯電話を持つ手がふと止まる。

「どした?真衣、ボンヤリして?」

「あ、ごめん、ごめん」

ママ友の◯美に指摘され我にかえる。

「怪し〜ぞ。彼氏からのメールでも待ってんじゃないのぉ!おとなしそうな顔して、意外と大胆なとこあるからぁ」

「何言ってるのっ。そろそろ子どもの塾の時間だなって…」


カクン…
膝の力が一瞬抜ける。


何でもない日常の中で、お客様との行為を思い出す・・・、
私はいつからそんな淫らな女になってしまったんだろう。

良妻で通っている私が風俗に足を染めているなんて誰が知るだろう。
30代半ばでマイホームを手に入れた代償は、夫の定年後まで続く果てしない住宅ローンだった。
少しでも家計の足しになれば…と、よくある動機から踏み込んだ世界。

幸いなことに、この年まで何も知らずに来た私にも丁寧で良心的な店に見えた。


【すき妻】は、お客様の待つホテルへ伺い、入退室時に店へ電話を入れる。
男性スタッフが付き添わないのが特徴で、最初はそれが不安で堪らなかった。

急に襲われたらどうしよう?
室内に男性が複数いたら??

間も無くそんな心配は杞憂だと知ることになる。
大概のお客様は紳士的でお優しい。
緊張こそするが、今では落ち着いて事務所に連絡をいれられるようになっていた。


なかには“イジワル”な方もいる。


「電話を入れますね」…とお断りしてボタンを押した瞬間、豹変する。

「待って…、だ、ダメですってば!」

電話口からはいつもの男性スタッフの声。
勘付かれてはいけない。
腰をくねらせて防御するが、男の力には叶いっこない。
「あっ…」
喘ぎ声を聞かれてしまったのかと思うと、
またそれはそれで興奮してしまう自分に呆れ気分。


そんなことを思い出すなんて、
私はいつからそんな淫らな女になってしまったんだろう。

そんなはずは…ないんだから、絶対。


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